【艦これ】対空のインフレに備えて知っておきたい対空砲火の知識


20梅雨・夏イベお疲れさまでした!!

早速ですが、皆様は対空砲火に関してどのくらいの知識をお持ちでしょうか?

最近では、本当に無視できない要素になってしまっているので、有識者の方は復習と思って、知らなかったという方はこれを機に覚えていただけたらと思います。
対空砲火は大きな運ゲ要素ですが、知識によって大きく結果を変えることができるシステムなので、ぜひ覚えていってください。

先に言っておきます。ナ級後期型Ⅱが装備している主砲は対空値7の高角砲で、電探は対空19です。これを頭に入れて記事を読むとナ級後期型Ⅱの対空面での強さが分かるかもしれません。

※以下注意点
今回は対空CIについては少ししか触れないつもりです。
筆者に至らない点が多々存在すると思われます。間違いがあったりわかりにくいなどの点は指摘していただけると幸いです。



まずは対空砲火についてです。

対空砲火とは…制空状態での艦載機撃墜の後、各攻撃機爆撃機搭載スロットに対し、艦隊の中の1隻がランダムに割り当てられ迎撃を行うことを言います。

簡単に言うならば、敵の1つの艦攻や艦爆ごとに、艦隊の誰かが防空射撃するという感じです。

ですので敵が2スロット分の攻撃機を持っており、こちらの艦隊が6隻いたとするならば、対空砲火の選出の数は6通り(1スロット目)×6通り(2スロット目)の36通りあります。


では次に対空砲火を詳しく見ていきましょう。

対空砲火での撃墜に関しては、割合撃墜固定撃墜というものがあります。

割合撃墜とは、スロットの機数に応じて撃墜数が変わるというものです。ただし、撃墜数/機数は同じになります(四捨五入等でずれる可能性はあり)。
つまり、割合撃墜はスロットの一定割合分を撃墜するというものです。


固定撃墜とは、スロットの機数に関係なく、一定数を撃墜するということです。
ですので、対空砲火に選ばれた艦が同じであるなら、40機だろうが22機だろうが9機だろうが同じ数撃墜されます。


では一旦それぞれを計算する式を見てみましょう。

割合撃墜 = (加重対空値/400)*相手スロット機数[機](端数切捨て)
固定撃墜 = {(加重対空値 + 艦隊防空値)*対空カットイン変動ボーナス補正}/10[機](端数切捨て)

ここで新たな言葉が出てきましたね。その中でも特に気にしておきたいのは加重対空値艦隊防空値です。加重対空値というのはよく見かける方も多いのではないでしょうか?
正直文字だけ見てもピンと来にくいところですので、少しかみ砕いて説明します。

※式など詳細に説明するとなるとあまりにも書くことが多いのでところどころ割愛させていただきますが、気になる方は「艦これwiki」様の「対空砲火」の欄やその他検索していただけるといろいろ出てくると思いますので、ご自分で調べていただけると幸いです。
敵の加重対空値を知りたい場合は、wiki様で該当する敵艦を探していただくと、ステータス欄に加重対空値と艦隊防空ボーナスが記されているのでそちらをどうぞ。

加重対空値とは、簡単に言えば艦の防空値です。要はその艦はどれくらい対空強いの?っていうのを数値化したものです。そしてその値は以下の式で表されます。

加重対空値 = A × [X / A] 内は端数切捨て
X = 艦の素対空値 + 各装備の{装備倍率 × (装備対空値) + 改修係数(加重対空) × √(改修値)}の合計 (端数切捨て一切無し)

この際、Aは装備の有無で変化(1か2)しますが、装備なしの場合など考えられないのでA=2として大丈夫です。
艦と装備によって変動する箇所はXですのでそちらを見ていきます。


ではまずは艦の素対空値から見ていきます。
具体例を出した方が分かりやすいと思うので、例を用いて説明します。






艦の素対空というのはそのままの意味で素の対空値のことで、装備なしの状態での対空値のことを指します。
今回の例でいうならIowaは120、霧島は82です。
この状態での加重対空値についてですが、Iowaは120、霧島は82となります。
ここで、少し戻って割合撃墜の式を見てみましょう。

割合撃墜 = (加重対空値/400)*相手スロット機数[機](端数切捨て)

式を見ればわかるように、割合は加重対空値のみによって決定します。
ではここでIowaと霧島を見比べてみましょう。
(素のIowaの割合撃墜の割合)=(120/400)=0.3 つまり30%
(素の霧島の割合撃墜の割合)=(82/400)=0.205 つまり20.5%

10%も違うんです。敵艦載機のスロットが仮に180(港湾棲姫/最終形態)だとするならば対空値の差だけで18機も違いが出るんです。
今回はIowaという対空値が高い艦をあえて選んでいますが、対空値が少し上がれば計算結果も変わるので、塵も積もればなんとかな艦これでは重要な要素であると言えます。

ですので、敵の空襲が激しい海域などでは、素の対空値が高い艦を選出した方が被害は抑えやすい可能性があります。



次に装備倍率等の話をするのですが、細かい話になってしまうので重要なことだけに絞りたいと思います。
また、加重対空値での改修についてはほとんどを省かさせていただきます。理由としては、改修の要素は艦の素対空値や装備倍率等より変化が小さく、他の要素に比べ大きな影響を与えにくいからです。(無視できるほど小さいというわけではありません。あくまで他の要素に比べて小さいだけです。)


下の表は装備倍率を示したものです。




これを見てもらえばわかる通り、対空値がある装備だからと言って加重対空があがるわけではありません。
加重対空値に影響があるのは、機銃、高角砲、高射装置、電探の4つのみです。

この中で主にイベントなどでも利用されるのは機銃(増設墳進砲改二)、高射装置(昼火力、夜戦火力、命中UP)、高角砲(秋月砲、B砲改四、Johnston砲)でしょうか。

例えば機銃ですと、墳進砲改二(対空8)を艦に載せるだけで加重対空値が48上がります。
割合撃墜で考えると、12%もあがります。装備するだけで!
ですので空母の補強増設に墳進砲改二を載せるのは、開幕航空無効以外にも十分な働きがあります。



では次に艦隊防空値について説明します。

艦隊防空値とは、簡単に言えば艦隊全体の装備がどれだけ防空に対して有効かを表したものです。艦隊の装備が、敵航空戦力に対してどれだけ圧力を持っているか?みたいに思っていただければいいと思います。
上の説明が分かりにくい方は、艦隊全体の防空能力と思っていただいてもかまいません。
艦隊防空値は以下の式で与えられます。

艦隊防空値 = [陣形補正 × (各艦の艦隊対空ボーナス値の合計)] × (2 / 1.3) 内は端数切捨て
 
各艦の艦隊対空ボーナス値 = [各装備の{装備倍率(艦隊防空) × 装備対空値 + 改修係数(艦隊防空) × √(改修値)}の合計] (全装備合計後に端数切捨て)

陣形補正は以下のようになっています。




輪形陣が空襲戦等で優れているのは倍率が高いからです。

また、艦隊対空ボーナス値という新たな言葉が出てきましたが、これは言ってしまえば艦隊防空値の各艦バージョンだと思っていただけたらいいです。

ではその艦隊対空ボーナス値を計算していきましょう。

装備倍率は以下の通りです。



例えば秋月砲を例に考えてみましょう。



対空値10の装備なので、艦隊対空ボーナス値は3.5となります。
なんか低くない?って感じの数字ですが、これらは各装備の値ですので、最終的には艦隊全部を足し合わせるのでそこそこな数字になります。
そもそも艦隊対空ボーナス自体はそこまで高いものではありません。

ですが、艦隊対空ボーナスに関しては、装備改修が大きく影響します。
以下が改修倍率(艦隊防空)です。





見てわかるように、さっきの装備倍率に比べて高くなっています。
ただし改修は☆10までしかできないので、倍率最高の素対空8以上の高角砲でも9.4ほどしか伸びません。
ですが艦隊対空ボーナスにおいて、無改修の秋月砲が3.5しかないことを考えると、改修Maxの秋月砲(12.9)は改修なしの秋月砲を4本(14)近く装備してるのと同じくらいの効果があるということになるので、改修の効果は大きいです。

また艦隊防空値は、艦隊全体で1つの値を適用するので、対空砲火をする艦が誰であろうとも影響するので、加重対空値とは違った重要性を持っています。
(加重対空はその艦が選ばれない限り意味がない)


ではここで固定撃墜の式に戻ってみましょう。

固定撃墜 = {(加重対空値 + 艦隊防空値)*対空カットイン変動ボーナス補正}/10[機](端数切捨て)

対空カットインは今回考えないものとして、ボーナス補正は×1としておきます。
加重対空値は選ばれた艦の値が対応しますが、艦隊防空値は艦隊の値なので一定です。
またこの式から見てわかる通り、艦隊防空値が10高ければ相手の機数を1落とすことができるようになります。
例えば、秋月砲を4つを全て改修したとしましょう。
艦隊防空値は単縦陣でも50以上伸びるので、純粋に5機多く落とせることになります。


正直な話ですと、これだけの要素であれば、機数36(ヲ改)とかは割と簡単に枯らすことができます。
例として艦隊が秋月改一人の場合を見てみましょう。(単縦陣)




秋月の素の対空値は116ですから、
加重対空値=226
艦隊対空ボーナス値=27
艦隊防空値=41.53

ヲ改スロット搭載数36、カットインなし(等倍)で考えると
割合撃墜=(226/400)×36=20
固定撃墜={(226+41)×1}/10=26
よって合計46機を落とすことができます。

ここまでの理論だけで行くと上記のような秋月だと、CIがなくても秋月が対空砲火をすれば必ずヲ改を枯らすことができるんです!

あれ?でもヲ改ってそんな簡単に枯れませんよね?ここまでの理論だと簡単に枯れるはずなのに。どうしてでしょうか?

始めにちょろっと書きましたよね。大きな運ゲだって。

ここが対空砲火における一番の問題点です。

なんと割合撃墜、固定撃墜ともに、
成功率50%
(だと考えられています)

は?って感じですがこれが現実です。

先ほどの例で見てみます。

割合撃墜成功、固定撃墜成功(25%)
機数36→0

割合撃墜成功、固定撃墜失敗(25%)
機数36→16(厳密には15)

割合撃墜失敗、固定撃墜成功(25%)
機数36→10(厳密には9)

割合撃墜失敗、固定撃墜失敗(25%)
機数36→36(厳密には35)

秋月のみの艦隊であったとしても、これらの4つの結果が各攻撃機スロット数分あります。
ですのでヲ改が攻撃機を3機もっていたとすると、全滅させる確率は
25%×25%×25%=1.5625%となります。

また()内に厳密にはと書きましたが、これは最低保証というものがあるからです。
これは、必ず1機は落とせるという保証がついてるとだけ理解してればいいと思います。
何故かは知りません。深海棲艦にはこれはないようです。(おかげでボーキ消費がない)


またこういう疑問もあるかもしれません。
固定撃墜と割合撃墜って順番はどうなってるの?

これは現状わかっているところでは
割合撃墜→固定撃墜→最低保証
という流れになっています。ですので固定撃墜で減った機数から割合で削るといったことにはなりません。



ちなみに対空カットインですが、対空カットインの効果にはそれぞれに固定ボーナスと変動ボーナスというものがあります。

固定ボーナスというのは、最低保証に+するものです。
つまり、固定ボーナスが4の対空CIが発動すれば、最低でも1+4=5機は撃墜できます。


変動ボーナスは固定撃墜の対空カットイン変動ボーナス補正というところに掛かります。
よって固定撃墜が失敗した場合は、変動ボーナスは意味がないものになってしまいますが、固定撃墜が成功した場合、大きく撃墜数を増やすことができるので、ノーリスクハイリターンと言ったところだと思います。



一応ここまでで対空砲火についてはあらかた説明できたと思います。

筆者の手違いがあり、文字数制限に引っかかってしまったのと疲れたのもあり、一部計算式等を省いた箇所があったり、雑になったりしてますが、この記事内容を理解できていれば、対空砲火の基礎については十分かなと思います。

最近は運営に対する不信が爆発してる艦これ界隈ですが、気楽にプレイして楽しむところは楽しみましょう!

ここまで長い記事を読んでいただき、ありがとうございました!

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